凍てつく。

きつくもなくかといって緩やかでもない風の中を、小さな氷の粉のような雪が吹きすさぶ。
雪を顔全体に薄く被り、やけに物静かな街の姿が、『12モンキーズ』の、深海の廃墟のような景色ととても良く似ていた。
昼間の日差しはそのくせ相変わらずきつく、まるでむき出しの宇宙空間にそのまま放り出されたような心許なさ。