【読書メモ】養老孟司・隈研吾『日本人はどう住まうべきか』

6月4日 

養老孟司隈研吾『日本人はどう住まうべきか』、半ばほどまで。
posted at 23:39:25
舗装の表面の段差2mmとかの話で、松江城天守の床の凸凹を思い出したりした。


メモ)

隈:汐留にあるような大きなビル(…)入居できたとしても、長期的に商売ができるところは少なくて、短期的に成り立てばいいようなショールームやアンテナショップがほとんど。
汐留を歩けば分かりますよ。この場に根付いて何年か後には撤退するような店しかないわけです。それでは楽しく歩ける街ができるわけがないですよね
(…)
隈:アメリカでは超高層ビルの足元に花屋さんがよくあるんです。家賃をものすごく安く抑えて、一階に入ってきてもらうわけです。つまり、花屋さんは植木、並木と同じなんだ、という考えですね。並木から家賃を取るやつはいないだろうということで(笑)。
養老:確実に花を飾ってくれて、しかも自分でメンテナンスしてくれるんでしょう。そんなにいい並木はないよね。
隈:要するに人間付き緑地ですよね。で、アメリカ人はコーヒーショップも同じように考えるんです。コーヒーショップは街に楽しい雰囲気を作ってくれるんだから、家賃をとっちゃダメだ、と。実際に、そういう店を低層部に上手く配置するだけで、街全体のイメージはガラッと変わります。
養老:でも、サラリーマンはそういう発想をしない。
隈:サラリーマンにとって大事なのは、街の楽しさではなくて「何でここだけ家賃を取ってないんだ」と上司に言われないようにすることですからね。


鳥取サーパスマンションが立ち始めた頃、(こんなの撤去したくなったらどうするんだ……)とか真っ先に想ったりしたヘンな高校生だったので、この本、興味深く読めますね。