How will the weather be tomorrow?

 表題の英文が正しいのかどうかを今日生徒に訊かれて、返答に少し時間がかかってしまって、「先生なのに〜」とか言われて、悔しかったのでググってみたら、大体予想通り、実例はほとんど出てこなかった。日本人による文法相談みたいなのばかりでてくる。
 上手く答えられなかったのは、この文、ぱっと見で何となく居心地が悪かったのが原因で、多分How'sを近接未来で使うか、最初の疑問詞をWhatにするほうが、語感としては自然だ、と思っていたけど、確証はなくいわずにおいた。調べてみたら、やっぱり幾つか実例が出てくる。
http://www.google.co.jp/search?hl=ja&lr=lang_en&safe=off&client=firefox-a&rls=org.mozilla%3Aen-US%3Aofficial&as_qdr=all&tbs=lr%3Alang_1en&q=how+will+the+weather+be&aq=f&aqi=&aql=&oq=&gs_rfai=
http://www.google.co.jp/search?q=how%27s+the+weather+tomorrow&hl=ja&lr=lang_en&safe=off&client=firefox-a&rls=org.mozilla:en-US:official&as_qdr=all&tbs=lr:lang_1en&ei=7ei8TJq5N4e3cLz29KsN&start=10&sa=N


 来週奴らに報告してやろう…てのは置いといて、一番不思議なのは、どうして自分は、こういう風に違和感を感じることが出来たのだろうか、という点である。
 もう「何となく調子がおかしい」としか言えなくて、上手く説明は出来そうにない。

                                                                                                  • -

違和感の正体、ちょっと判ってきた。
 Howというのは、時間展開を含む疑問詞であるのに対し、whatというのはそれがない「時点」について言及する疑問詞、という違い。
 表題の文を無理矢理それらしい文として解釈すると、「どのようにして天候が明日になるのだろう?」という非文になる。
 あとは、それぞれの疑問詞の品詞の違い。howは副詞、whatは名詞。howの場合、補語として立つためには、関係節を導く副詞として使われる以外にない。
 なので、How will the weather be tommorow?なんていうと、beの補語がなんなのか、よく分からなくなってしまう。その点、what が文頭に付けば、それが補語であるのは明白。さらに、天候のある一時点の状態を示すのに、名詞はふさわしくないから、likeを伴うことで、応答にVCの文型を持ってくることが出来る。
 
 表題の文は非文かもしれない、という可能性がある…てか、How's the weather?という文自体、How are you? などの類推から派生した破格の文、という可能性がないだろうか?てかそもそも、How are you?という表現自体、上記の時間展開的な核意味とどうして両立できるのか、よく考えたら解らない。


how と what の使い分けで有名なのが、
○What do you think?
×How do you think?
てのがあるが、この場合は、thinkは義務的に名詞句及び節を伴う項構造の動詞だから、繰り上げ位置に疑問副詞であるhowを置くことは出来ない。

                                                                                              • -

やっぱりこれとか、ちょっとおかしいんじゃない?
http://giyakuteneisaku.seesaa.net/archives/20100125-1.html

【英会話発想トレーニング】

 [1].あなたの犬たち、調子はどう?元気なの?
    → How are your dogs?

 [2].このコーヒー,味はどうなの?
   → How is this coffee?

 [3].あなたの自転車,調子はどうなの?
   → How is your bicycle?

 [4].あなたの新しい靴、履き心地はどうなの?
   → How are your new shoes?

 [5-1].天候はどうですか?
   → How is the weather?
  ※ It is fine. 天気です。

ちなみに英語脳としては以下のように4つの時制に展開表現できることも欠かせません。これは「元気だったよ」「元気になるよ」「ずっと元気だよ」といった展開表現でも同じです。

  How was the movie?
  例の映画、どうだった?
  How was the concert?
  例のコンサート、どうだった?

 [5-2].天候はどうでしたか?  過去形
   → How was the weather?
  ※ It was fine. 天気でした。

 [5-3].天候はどうなりますか? 未来形
   → How will the weather be?
  ※ It will be fine. 天気になります。

 [5].天候はずっとどうですか? 現在完了形
   → How has the weather been?
  ※ It has been fine. ずっと天気です。

って、どうして

  • *How will the movie be?
  • *How has the movie been?

とかの展開をしてみせずに、突然天気の表現が来ているのだろう。この論で行けばさらに

  • *How will you be?

なんてものが真っ先に出てこないか。