10μsの音程への影響。

 先日の日記で超高域可聴テストのことについて書いたが、その中で18000hz 19000hzの違いが殆ど判らない、と書いたが、ちょっと考えたら当たり前のことだった。というのは、「音程差」という点で両者を比べて見ると、
  19000/18000 = 19/18 = 1.0555...
で、オクターブ中の半音程の周波数比が大体
  440/415 ≒ 1.06
なので、これよりも僅かに小さい程度。


 こういうことを考えていて、じゃあ、ということで考えたのが、記事タイトル。
 12000Hzを例に取ると、音波の1サイクルで、大体83μs。これが10μs遅れると、93μsになり、83/93 ≒ 0.892で、下方に全音
  392/440 ≒ 0.891
にほぼ等しい。
 逆に10μsサイクルが縮まると73μs、周波数比は
  83/73 ≒ 1.14
全音一つよりちょっと広い。


 もちろん、定常的にこのようなズレが発生するわけではないので、部分的なものでしかないのだが、それにしても、超高音域とはいえ十分聴取可能なところでさえ、10〜20ppmの差は音程にこれだけの影響をもたらすようである。