パーセルの巧さ。

 パーセル聴いてると、英語の音を上手く音楽に乗せている…というより英語の音が上手く乗る音楽を作るのが非常にうまいのが分かる。

Dido & Aeneas / King Arthur / Dioclesian / Odes

Dido & Aeneas / King Arthur / Dioclesian / Odes

 特に閉音節の音節待つ子音の扱いが絶妙で、例えばヘンデルが英語の歌詞に歌をつけてchurchと絶叫させると、最後のchの音がとても汚らしい食べこぼしみたいにオマケにくっついてくるように感じられることがあるが、パーセルの場合、待ってましたと言わんばかりに、ロングトーンの終わりに絶妙に子音が収まるシーンを、度々耳にする。子音があることで初めて完結するような音使いとも言えるかしら。
ヘンデル:聖母セシリアの日ための頌歌

ヘンデル:聖母セシリアの日ための頌歌

 関係なさそうだけど、スビャトスラフ・リヒテルは英語が嫌いだったとか言う話を憶い出した。たしか「美しくない」とか「醜い」とか言ってた気がする。
リヒテルと私   河島みどり 著

リヒテルと私 河島みどり 著