耳と音。

耳の蝸牛のことを何となく調べていて。以下、碌に文献を調べていないから、当てずっぽう。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%9D%B8%E7%89%9B
 音は「空気の振動」という風に言われるけど、聴覚細胞が直接感じ取っているのは、空気ではなくてリンパ液の振動なのだね。
 で、一番気になっていたのは、音の「同時」を判定する仕組みのこと。
 蝸牛中の位置と感受する振動数との関係はどうなるのか解らないけど、何にせよ、蝸牛管の入り口(基部)から一番奥(頂部)まで約3cm、とある。
 リンパ液中での音の伝播速度がまだ見つからないのだけど、液体なので空気中よりも速く、計算しやすいところで仮に1,000m/sとして考えてみる。単位を直すと1,000,000mm/s = 1mm/μs。つまり、蝸牛管の基部から頂部までの約30mmの距離を音波が伝わるまで、約30μsかかることになる。
(追記 : リンパ液は基本は水溶液のようなので、取り敢えず純水の音速を用いて上記を計算し直すと、蝸牛管内を音が伝わりきるまで、
30mm÷1500m/s = 30mm÷1.5mm/μs = 20μs
となる。)
 これを単純に考えると、蝸牛中の聴覚細胞のうち、一番手前の基部付近の聴覚細胞と一番奥の頂部付近の聴覚細胞とでは、同一の入力タイミングに対して最大約30μsの時間差を置いて感受されることになる。脳内の表象としては、鼓膜に伝わる波形と、音としての認知との間に安定した対応関係が無ければならないから、この30μs以内の時間差と聴覚細胞の位置とを対応させ、複数の時間軸をソフトウェア的に同期して、表象として上手く配置し直して、混乱の無いようにしていると考えられる。


 で、最近の気になっている時間揺れとの関わりで言えば、10MHzのオーディオクロックで30ppmの揺らぎがでたとすると、300/10,000,000 = 30/1,000,000 、これを時間に直せば約30μs。
 上記が仮に正しいとして、聴覚の一つの単位時間としての30μsに対して、30μsのクロックの揺らぎが出る、となると、音程としては認識不可能でも、音の表象のシステムのつじつまの部分では、違和感が出てきて当然、ということにならないか。


 以上、素人が、目に留まった材料だけを使って、頭の中だけで考えやすいように考えてみた。正しいかどうか確認したいが、どういう資料に当たれば良いんだろう。