【メモ】発音記号(IPA準拠)よりフォニックス(ていうか米辞典式のリスペリングシステム)のほうがいいと思う話。(ツイートまとめ)

8月30日

発音記号よりフォニックスのほうがいいと思うのは、やっぱり、音素の表示に過不足が出てしまうから、というのがある。


例えば/ai/という二重母音だと、英語の慣用読みでただ i とだけして、更にマクロン記号でもつけておけばそれですむ。


また、二重母音という時に、/a/ ; /i/ = /ai/ と単純な足し算にするのは違和感があり、「母音連続」ではない「二重母音」というものは、例えば/ai/ならば「/a/ で始まって /i/ で終わる」、その「過程」こそが音素の要件だろう。
それを別々に書いても、学習者なら例えば日本語音からの連想でコツを掴み損ねることにならないか。たとえば二重母音/oi/などは、日本語だとただの母音連続に見栄てしまう。


それぞれの二重母音には「代表的な綴り方」があるので、発音指示のリスペリングシステムでは、それを用いれば良い。(アメリカ系の英英辞典はこれ。)


発音記号であとまずいのは、慣用綴りでのプライマリーな発音でなく、例外的な読みのほうが原則になってしまうところ。
例えばuなら、but, cutのほうが原則なのに、発音記号の/u/ は、put, pushの例外の方を採用してしまっている。不規則綴りは高頻度の語で、トークン頻度ではuが/u/ と発音される割合は少なくはないとはいえ、例外は例外として扱わないと、本則を覚える障害にはならないか。