USBの揺れ。

 USBDACで感じる時間軸の揺れについて、少しずつ調べているが、どうしてもジッターの話、それから「音質」の話などになってしまっているみたいで、「検知限界以下のはずの揺れがもたらしている、時間進行っていう面で実際に感じる違和感」について言及しているのは、今のところかえでさんのとこぐらいしか見当たらない。まだ大して数を読んでいないから、これから出てくるかも知れないけど…。
 しかし、議論のレベルが上がっても、「音楽としての」時間的側面に関する話は出てこないみたいで、感覚からスタートすればすぐに分かってしまうことが、理屈のほうをまず詰めようとしているせいで、全然重要でないところに話がいってしまってる気がする。多分、アンチ・オーディオカルトな姿勢というのが、そうさせるんじゃないかなぁ、というゲスノカングリ(←ATOKで漢字変換で出てこないので記念?にカタカナ表記)ですが、本当のアンチとは「相手にしない」ことなんだから、分かるのか分からないのかよく分からない音質の話よりも先に、聴けばすぐわかる時間的な違和感について、誰か対照実験してレポートしてくれないかなぁ…とかいう、他力本願な私。自分でやれたらやりたいけれど、この世界でそんなにアレコレやってみるような資金力は、当然ないわけで…。


 こんなこと考えながら気付いたこと、そういえば音楽って、「如何に音を出さないか」てことまでが作品の完成度に関わる様な種類の芸術なのだから、聞こえる音の音質ばかり云々してても、「音楽」再生能力について十分に評価することにはならないはずですね。聞こえない音について音質云々、なんてことはあり得ないわけで。おそらく、音楽における無音は、視覚における情報の喪失としての黒色とは、全く違った次元の性質であるはずで、モニター機械におけるコントラストに対応すると思われる音声機器におけるS/N比などは、音楽の流れの中での「無音」ということに関して、「時間精度の精密さ」ほどの重要性を持たないのではないか、などと考えてみたりする。